Noism Company Niigata 20周年記念memorial photo

2004年に日本初の公共劇場専属舞踊団として、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館で誕生したNoismは、

今年4月に設立20周年を迎えます。

20周年を記念して、これまでのNoismの歴史を感じられる数々の写真たちをどうぞご覧ください。

 

『SHIKAKU』(2004/6/8)

演出振付:金森穣
振付:Noism04
音楽:平本正宏
空間:田根剛
衣裳:北村道子
美粧:市川土筆(MILD inc.)
照明:沢田祐二(沢田オフィス)
出演:青木尚哉、井関佐和子、木下佳子、佐藤菜美、島地保武、清家悠圭、高橋聡子、辻本知彦、平原慎太郎、松室美香、金森穣

会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館(新潟) / パークタワーホール(東京)

『black ice』(2004/10/28)

演出振付:金森穣
衣裳:堂本教子
照明デザイン:山口暁(あかり組)、金森穣

black wind
音楽:池田亮司《Op.1 “Prototype” 1. 2. 3. 4.》
映像:高嶺格
出演:青木尚哉、井関佐和子、木下佳子、佐藤菜美、島地保武、清家悠圭、高橋聡子、辻本知彦、平原慎太郎、松室美香、中野綾子(研修生)

black ice
音楽:権代敦彦<The Beginning of the End / After the End>*いずみホール・紀尾井ホール・しらかわホール共同委嘱作品
美術・映像:高嶺格
出演:井関佐和子、佐藤菜美、島地保武、平原慎太郎、松室美香
上演時間:17分

black garden
音楽:権代敦彦 + MERZBOW<BLACK MASS>
美術:高嶺格
出演:青木尚哉、井関佐和子、木下佳子、佐藤菜美、島地保武、清家悠圭、高橋聡子、辻本知彦、平原慎太郎、松室美香、中野綾子(研修生)、金森穣

会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館(新潟) / 滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール(滋賀) / 山口情報芸術センター(山口) /宮崎県立芸術劇場(宮崎) / 高知県立美術館(高知) / 可児市文化創造センター(岐阜) / 新国立劇場(東京) / まつもと市民芸術館(長野)

 

公演によせて

国際活動部門芸術監督 井関佐和子

 

今年Noismは設立20周年を迎えます。2004年新潟市に、公共劇場専属舞踊団というこの国には存在しなかった舞踊団が設立されました。この歴史的な船に、20年間で約160人という人々 トル(?)が乗り込み、また別れを告げてきました。

その時間の流れは、決して巻き戻ることはなく、前に進むのみでした。

しかし、在籍した人々の人生の一部として存在し、観客の皆様の記憶に刻まれ、過去から現在へと育まれてきたことは確かです。今のNoismには「記念=喜び」ではなく、「感謝」という言葉がしっくりくる気がします。

この記念公演に際して、演出振付家の金森には「何か特別なものを」とは要求せず、あくまでも現時点で「心の底から創りたいと思うものを」とお願いしました。なので、今回の公演は過去作品のオムニバス的なものではなく、全く新しい作品になります。

舞踊家として20年間この場所、新潟で作品を創作し続けてきましたが、その過程に同じものは一つとなく 一つとして同じものはなく、毎回新鮮であり、その年その年のメンバーと共に、生みの苦しみを味わいつつも、充実感と共に発表してきました。その背景には「芸術家 金森穣」という人間が、身を削りながらも全身全霊で、メンバーと向き合ってきた事実があります。その事実こそが、20年という歳月を「記念」と呼ぶにふさわしいことだと感じます。

誰よりも戦い 闘い、誰よりも舞踊を愛し、先頭に立って進んで来てくれた穣さん 表記統一するなら金森(?)に、敬意を込めて、感謝したいです。

 

言葉で伝えられることは限られていますが、現在在籍する舞踊家も、今後在籍する舞踊家も、決して「過去」にとらわれる必要はないと思っています。ただ、そこに多くの人々が交流し、築き上げられてきた「歴史」があることを知っていて欲しいと願います。そして自分がその歴史の1ページに加わっていることを楽しんで欲しいと思います です(の方が良い?思いますが多いような気がします)。

同時に、私たちの船が今、過渡期にあることは事実です。なので、自分たちが未来へ永遠に続いていく船に乗っているのではなく、自らの人生をこの瞬間に捧げているということを認識し、最大限の力を出し合い、素晴らしい公演にすべく進んでくれたらと思っております います。

 

DIRECTOR'S NOTE

循環と一瞬

金森穣

セレネ・シリーズ

新作『セレネ、あるいは黄昏の歌』は、黒部シアターで上演するために構想された作品である。昨年春に第1作『セレネ、あるいはマレビトの歌』を発表していることからも分かるように、本作はセレネ・シリーズの第2弾となる。

セレネとはギリシャ神話における月の女神の名称である。私の創作活動を追っている方であれば、ここ数年“月”が私の創作のテーマであることに気付かれるはずである。そして私が惹かれているのが象徴としての月ではなく、その物理的影響力にあることをお伝えすれば、30年にわたる私の創作の主要テーマ、「目には見えない力」ということが本作にも通じていることをお分かりいただけると思う。

 

目には見えない力

「目には見えない力」というと神秘主義的な響きを伴うけれど、私たちは意識、感覚、気配という「目には見えない力」によるコミュニケーションを他者と交わし、集中力、想像力、判断力といった「目には見えない力」によって自らの人生を切り開いていく。そしてそれらも、月の引力(目には見えない力)の影響を受けているといわれる。

しかし昨今の高度情報化社会では可視化されたもの(数字、言語、映像等)が力を持ち、目には見えない私たちの精神(心)を蝕んでいる。「目には見えない力」を表現することが舞踊の本質であり、「目には見えない力」を感受する機会を提供する場こそが劇場であると考えるとき、この時代に劇場文化の果たす役割はとても大きいと感じる。

 

黄昏

黒部シアターの開演は黄昏時である。“黄昏”という言葉は、終わりに近づく時の比喩として用いられるし、人の見分けがつかなくなる時として“誰そ彼”とも表記される。それは死が直覚される時であり、目には見えない力が問われる時ともいえる。前回の野外ステージでの体験を、私はこう記している。

〜大自然の中で、目には見えない生命の気配に包まれて踊ることとは、死者の気配と共に踊ることである気がしてならない。見えないけれどそこにいる。理屈ではなく、皮膚感覚を通して訴えかけてくる。そしてそれが極めて原初的な営み(体験)であること、舞踊の始原がそこにあることを直覚する。嗚呼野外〜

 

CREDIT

第一部『セレネ、あるいは黄昏の歌』演出振付:金森穣

音楽:マックス・リヒター編曲《ヴィヴァルディ「四季」》

衣裳:中嶋佑一

出演:Noism0、Noism1

 

第二部 『Amomentof』

演出振付:金森穣

音楽:グスタフ・マーラー《交響曲第3番第6楽章「愛が私に語ること」》

レオタード:YUMIKO

出演:Noism0、Noism1、Noism2

 

金森穣 Jo Kanamori  www.jokanamori.com

演出振付家、舞踊家。Noism Company Niigata芸術総監督。17歳で単身渡欧、モーリス・ベジャール等に師事。ルードラ在学中から創作を始め、NDT2在籍中に20歳で演出振付家デビュー。10年間欧州の舞踊団で舞踊家、演出振付家として活躍したのち帰国。2004年4月、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館舞踊部門芸術監督に就任し、日本初の劇場専属舞踊団Noismを立ち上げる。サイトウ・キネン・フェスティバル松本での小澤征爾指揮によるオペラの演出振付を行う等、幅広く活動している。平成19年度芸術選奨文部科学大臣賞、平成20年度新潟日報文化賞、第60回毎日芸術賞ほか受賞歴多数。令和3年紫綬褒章。

 

Noism Company Niigata(ノイズム・カンパニー・ニイガタ) www.noism.jp

りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館を拠点に活動する、日本初の公共劇場専属舞踊団。プロフェッショナル選抜メンバーによるNoism0(ノイズムゼロ)、プロフェッショナルカンパニーNoism1(ノイズムワン)、研修生カンパニーNoism2(ノイズムツー)の3つの集団があり、国内・世界各地からオーディションで選ばれた舞踊家が新潟に移住し、年間を通して活動。2004年の設立以来、りゅーとぴあで創った作品を国内外で上演し、新潟から世界に向けてグローバルに展開する活動(国際活動部門)とともに、市民のためのオープンクラス、学校へのアウトリーチをはじめとした地域に根差した活動(地域活動部門)を行っている。Noismの由来は「No-ism=無主義」。特定の主義を持たず、歴史上蓄積されてきた様々な身体表現を後世に伝えていこうとしている。

SCHEDULE&TICKET


新潟公演

2024年6月28日(金)19:00 / 29日(土)17:00 / 30日(日)15:00

りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館〈劇場〉
入場料:全席指定5,500円 U25 3,000円 高校生以下1,000円(税込)

 

新潟公演では、6月29日(土)終演後に約30分間のアフタトークを開催いたします。
新潟公演のチケットをお持ちの方であれば、別日程でもトークのみの参加も可能です。ご希望の方はチケットの半券をお持ちください。

 
*未就学児の入場はご遠慮いただいております。
*U25は公演時25歳以下の方対象(未就学児を除く)。U25・高校生以下の方は入場時に身分証をご提示ください。
*託児サービス、車椅子席等の詳細はりゅーとぴあHPをご覧ください。

 

 

 

取扱い

 

りゅーとぴあ(オンライン・電話・窓口)

▶オンライン・チケット https://piagettii.s2.e-get.jp/ryutopia/pt/ [発売初日11:00-]
▶電話 025-224-5521(11:00-19:00 / 休館日除く) [発売初日11:00-]
▶窓口(りゅーとぴあ2階) [発売初日(会員先行・一般発売ともに)取扱いなし]
会員および一般発売初日は、インターネットと電話予約に限定させていただきます。
残席があった場合、翌営業日11:00より窓口にて取り扱います。

 

発売日:りゅーとぴあ会員先行 3月13日(水) 一般発売 3月16日(土)

 

問合せ:りゅーとぴあチケット専用ダイヤル025-224-5521(11:00-19:00 / 休館日除く)
主催:公益財団法人新潟市芸術文化振興財団


埼玉公演

2024年7月26日(金)19:00 / 27日(土)17:00 / 28日(日)15:00
彩の国さいたま芸術劇場〈大ホール〉
入場料:全席指定6,000円 U25 3,000円(税込)
*未就学児の入場はご遠慮いただいております。
*U25は公演時25歳以下の方対象(未就学児を除く)。U25・高校生以下の方は入場時に身分証をご提示ください。
*託児サービスはございません。

 

 

 

取扱い

SAFチケットセンター *埼玉公演のみ(オンライン・電話・窓口)

▶オンライン・チケット https://www.saf.or.jp/t/
▶電話 0570-064-939(10:00-18:00 / 劇場休館日除く)
▶窓口 彩の国さいたま芸術劇場(10:00-18:00 / 休館日除く)

埼玉会館(10:00-18:00 / 休館日除く)

 

発売日:SAFメンバーズ先行 4月13(土) 一般発売 4月20日(土)

 

りゅーとぴあ(オンライン・電話・窓口)

▶オンライン・チケット https://piagettii.s2.e-get.jp/ryutopia/pt/ [発売初日11:00-]
▶電話 025-224-5521(11:00-19:00 / 休館日除く) [発売初日11:00-]
▶窓口(りゅーとぴあ2階) [発売初日取扱いなし]

 

*埼玉公演のりゅーとぴあ取扱い分の発売は4月20日(土)

 

問合せ:りゅーとぴあチケット専用ダイヤル025-224-5521(11:00-19:00 / 休館日除く)

主催:公益財団法人新潟市芸術文化振興財団 共催:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団(埼玉公演)

主催:公益財団法人新潟市芸術文化振興財団

共催:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団(埼玉公演)

製作:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館

助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会

この事業は新潟市からの補助金の交付を受けて実施しています。

2018 © Noism All Rights Reserved.