この度、りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館の舞踊部門芸術監督であり、Noism Company Niigataを率いる金森穣が、令和3年春の褒章において紫綬褒章を受章いたしました。
日頃よりご支援、ご声援をくださっている皆さまに改めて感謝するとともに、金森をはじめ、Noismメンバー・スタッフ一同、今後もより一層精進し、「新潟から世界へ!」の想いのもと、劇場文化の発展のために邁進してまいりますので、今後とも何卒よろしくお願いいたします。
【受賞のことば】
この度紫綬褒章を賜ることとなり、誠に嬉しく思います。推薦や選考に携わられた関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。
受章の一報をいただいた時は、驚きや喜びも束の間、帰国して20年、新潟に移住して17年の歩みがフラッシュバックされ、暫し呆然としました。その歩みは反省の連続でしたが、歩んで来たこの道に間違いはないのだと、認めていただけた気がしたからです。
17年前、ここ新潟が私(専属舞踊団立ち上げ)を受け入れてくれなければ、私はこの国での活動を諦め、欧州へと戻っていたことでしょう。ですから今日、このような栄典を賜れたのは新潟のおかげであり、この17年間私を支え、共に戦ってくれたスタッフ、そして舞踊家たちのおかげです。
舞踊が裕福な家庭に育った子供のお稽古事ではなく、芸術であると証明すること。舞踊家が趣味に生きる人ではなく、一国の文化を担う専門家であると立証すること。そしてその活動場所を、新しい劇場文化の在り方として確立すること。それが私の歩んで来た道であり、これからも歩んで行く道であります。
この度の受章が少しでも、この国の舞踊家に対する社会認識を変え、舞踊に携わる人々の意識向上に繋がるならば、これほど嬉しいことはありません。そしてそれが一人でも多くの新潟市民の誇りとなるように、これからも精進して参りたいと思います。
最後になりましたが、いつも私に多大なるインスピレーションを与えてくれる芸術家たちに、そして私の志を信じ、受け入れ、機会を与えてくださった全ての方々に、心より感謝申し上げます。
舞踊家・演出振付家
金森穣