本日、写真家の石川直樹さんをゲストにお迎えし、第12回 柳都会をほんぽーと新潟市立図書館にて開催いたしました。
新潟市内の図書館にある石川直樹さんの書籍が会場入り口に並べられていました。
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写真、舞踊、そして二人の出会いは演劇がきっかけ。
キーワードとなったのは、「旅、冒険、身体感覚、言語、表現」。
「旅と記録は切り離すことができない。そしてその記録として写真でしか残せない事、言葉でしか表せない事がある。」
登山における身体感覚を、「薄いガラスで出来た球を手のひらに乗せ、そっと割れないように頂上へ運び、そしてそれを持って帰ってくる、そんな感覚である。」という石川さんの言葉の選択と表現のし方に、金森は大きな感銘を受けていました。
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写真や美術の展覧会等で作品と共に並べられるキャプションとして用いられている言葉の意味と影響力。
石川さんは写真、金森は舞踊の演出効果における、言葉が持つ力と、それだけで完結してしまう危うさ、そしてそのバランスの難しさについての話しから、言葉と切り離すことができない演劇における身体についてと、石川さんの作品をご覧になっている方、Noismの舞踊をご覧になっている方々にとって、とても興味深い話が繰り広げられました。
参加者からの「少し前の世代には冒険家という方がたくさんいらっしゃったように思うが、これからの若い世代に伝えたいことなどは?」という質問に対し、石川さんは「身近にある何事にも未知な世界があり、そこには冒険がある。
どんなに熟知していると思った海でも漁師の目には広がる風景には異なるものが映り、たとえ自分自身の身体であっても掘り下げることによってそこには冒険が広がる。冒険はとても身近にある。」という言葉に金森も、「舞踊も同じ。新しいものを見つける、生み出す、というよりも既にあるものへの理解を深め、新しい視点を創ることが必要」と話していました。
また石川さんの影響で写真を始めたという参加者の方から「女性を知るという冒険」についての質問があり、会場内は笑いに包まれ、石川さんの「全くの未知です。」という言葉に金森も大きく頷いていました。
終始、参加者の皆さんのみならず、対談相手の金森をも惹きつけ魅了し続けた石川さんだったように思いました。
そして、お帰りの際に入り口に並べられていた書籍を借りてゆく参加者の姿もありました。