Noismバレエミストレス真下恵が『箱入り娘』創作の日々の中からお届けする小噺、「ハコ噺」をはじめます。
ある時は演出振付家の隣でメモをとり、またある時には音響卓を操作して音を出し、さらには舞踊家たち一人一人に客観的視点からアドバイスし、《かかし王子》の楽譜を片手に拍子を数え…リハーサルを見つめ続けてきたバレエミストレス。
8月1日まで続く公演の様子を、ミストレスだからこその目線で時折綴ります。
「ハコ噺」第1話 2015.05.28
いよいよ初演まであと10日をきりました!
稽古も大詰め、今週からは着々と照明作りが行われている『箱入り娘』です。
さて、メディアにもいろいろ取り上げていただいて、薄々感づいている方
(もちろんNoismは常に新しいことに挑戦しているのですが)
「あ~、子どもにもみてもらいたいなぁ。」
演出振付の金森がリハーサル中にぼそっとつぶやくとおり、今作は子どもたちも楽しめる、ある意味わかりやすくユーモアもある作品です。
派手な衣裳と、コミカルな映像で、飽きることなく楽しんでいただけるような演出が。
しかし、あくまでもこれはNoismの舞台。
そのアイディアたちに舞踊が埋没してしまっては意味がありません。
常に様々なことにチャレンジするNoismですが、たったひとつ揺るがないのは「身体で魅せる集団」であること。
足の運び、目線の使い方、一挙一動に舞踊の質、個々のキャラクターへのこだわりが潜んでいます。
それは一見あたかも当然のように、しかしその裏には日々の鍛錬、努力、研究、執着が隠れているのです。
もちろん一度見て「あー、おもしろかった。」と思っていただければ十分なのですが、その奥にあるNoismの真髄までご覧いただけると幸いです。
こちらもその覚悟で皆様のご来場をお待ちしております。
Noismバレエミストレス 真下恵