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バレエミストレス真下恵による「ハコ噺」第2話

Noismバレエミストレス真下恵が『箱入り娘』創作の日々の中からお届けする小噺、「ハコ噺」。
ある時は演出振付家の隣でメモをとり、またある時には音響卓を操作して音を出し、さらには舞踊家たち一人一人に客観的視点からアドバイスし、《かかし王子》の楽譜を片手に拍子を数え…リハーサルを見つめ続けてきたバレエミストレス。
8月1日まで続く公演の様子を、ミストレスだからこその目線で時折綴ります。
 

hakoshiba (Small)

 

「ハコ噺」第2話 2015.06.01


いよいよ今週末に世界初演が迫った『箱入り娘』です。
本日、舞踊家は本番前最後の休日。
スタジオには早朝からスタッフたちが集まり、舞台や照明や音響や…この空間を「劇場」にするための作りこみが行われています。
客席も組まれ、午後からは演出振付家・金森穣のもと照明の直し作業が行われました。
 

さて、我々の公演をいつもご覧くださっている方々はご存知のとおり、毎回様々な材質の床で踊るNoismですが、今回は青々とした芝です。
前作『ASU』のミラーリノや、『Nameless Voice ~水の庭、砂の家』の砂などに比べれば、ずいぶん踊りやすいようですが、あの人の衣裳のあの部分はああなっているので、通し稽古では毎回あの部分が芝で擦れて赤くなってしまっています。
(そこらへんは見てからのお楽しみ)
 

今回は衣裳もずいぶん冒険しています。
木、生えてます。
スカート、広がります。
ピンク色の、かぶってます。
(そこらへんも見てからのお楽しみ)
 

とにかく今皆さんにお伝えしたいことは、「とりあえず見てみてください。」
おそらく1度みただけでは全部は見きれません。
いくら頑張っても4割は見逃すでしょう。
それだけ盛りだくさんで、ひとつの場面に多くの情報が詰め込まれています。
 

さらにミストレスとしてわがままを言わせていただくと、それを見逃さずに全部見ていただきたいのです。
「そこ、そんなにこだわりますか?」
というような細部の細部までこだわった演出とそれに答える舞踊家と舞台スタッフ。
 

舞踊、照明、映像、音楽、演出、すべての要素の今できる最大限をかたちにしたものがNoismの舞台です。
一度と言わず二度三度、りゅーとぴあに足をお運びください。
 

Noismバレエミストレス 真下恵

私たちはNoismの活動を応援しています。