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「Noism2定期公演」終幕(12/13)

12/11~13に開催した、Noism2定期公演も、おかげさまで全3公演チケット完売御礼にてラストステージを終えました。

1作品目の『Painted Desert』が開演すると同時に、客席の雰囲気も身の締まるような緊張感に包まれ、会場全体が舞台に集中しているのを感じました。今回は、Noism2設立以来初の「1人の振付家」だけの作品を上演する公演となりました。第1部の『Painted Desert』は再演、第2部の『SAUDADE』は新作であり、作風や雰囲気も一見異なりますが、”夢”や”蝶”といった共通のイメージを通して、緩やかに繋がる2作品が新たに立ち上がりました。

 
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終演後のアフタートークではNoism芸術監督・金森穣と演出振付の山田が登壇。
山田自身にとっても初めてとなる再演について、「再演することによって初演時よりも客観的に作品を観ることができ、作品に再度向きあえたことで、自分はこういうことを考えていたんだという整理ができた」とまずは一言。

再演作品である『Painted Desert』の抽象的な作風に比べ、新作『SAUDADE』は物語性の強い作品であり、お客様からは配役や選曲など、創作過程における質問も多く寄せられ、新作への関心の高さを感じました。今回、山田は『SAUDADE』の創作に際し自身初となる脚本を書いたとのこと。「配役も最初にある程度イメージを持って決めたが、日々舞踊家と過ごす中で決めていった部分もある」「音楽に関しても、本当にたくさんの曲を聴いたけれど、最終的には直感で決まることが多い」などと答えていました。
 

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また、「山田勇気演出振付作品のダブルビルということで、プレッシャーは感じたか?」という質問に対して「最初はそれほどプレッシャーを感じず、ようやくこの時が来たか!という気持ちでしたが日が経つにつれて重荷ではないが、坂道から転げ落ちるような思いでした。ですが、作品についてこういうことがやりたいと考えるのは楽しかったです。」と、演出振付家として、一人で作品のすべてを担うことの大変さと同時に新しいことに挑戦する楽しさも感じていたようです。

 

また、「東アジア文化都市2015新潟市」の文化交流事業の一環として、招聘していた韓国人舞踊家のイム・ウビンが今回の定期公演でNoism最後のステージとなりました。新潟市内で開催されたイベントへの出演や水と土の芸術祭での公演など、Noism2のメンバーとして約9ヶ月活動を共にしてきました。Noismでの経験を、今後の活動に活かして欲しいです。

 
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今回の定期公演では一人の演出振付家による再演作品と新作を同時に観られるということで、お客様にとっても貴重な機会となったのではないでしょうか。プロの舞踊家を目指すNoism2メンバーの成長に今後もご期待ください。

 

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また、公演最終日の12/13には、りゅーとぴあの能楽堂で劇的舞踊『カルメン』再演の関連企画として劇的舞踊『ホフマン物語』の舞台映像上映会も開催。
会場のホワイエには、劇的舞踊『カルメン』の舞台美術と衣裳の一部なども展示、実際の舞台セットである「学者の部屋」も再現しました。Noism2公演とセットで上映会にご来場いただいたお客様もいらっしゃいました。

 

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公演を終えてホッとするのもつかの間、来年1月に再演の決まっているNoism1とNoism2の合同公演、劇的舞踊『カルメン』再演に向けて稽古を再開します。2014年の初演時には、各紙年間ベストテンにも最も多く選ばれたNoism版カルメン、キャストも一新しての再演です。
是非ご期待ください!

 

「カルメン」公演情報はこちら
劇的舞踊『カルメン』新潟公演
劇的舞踊『カルメン』神奈川公演

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